継承

けいしょう（オブジェクト指向）

意味既存のクラスの特性を引き継ぐ

継承とは？

あるクラスが別のクラスの特性（プロパティやメソッドなど）を引き継ぐことを指します。継承を利用することで、共通の機能を持つ複数のクラスをより効率的に管理できます。例えば、'Animal'クラスには動物共通の機能を定義し、'Dog'クラスでは'Animal'の機能に加えて犬特有の機能を追加することができます。

継承の具体的な使い方

クラスの継承を実装する例

<button onclick="const dog = new Dog('ポチ'); dog.eat(); dog.bark();">継承の例を表示</button>
<script>
class Animal {
    constructor(name) {
        this.name = name;
    }
    eat() {
        alert(`${this.name}が食事をしています...`);
    }
}

class Dog extends Animal {
    bark() {
        alert(`${this.name}が吠えています：ワンワン！`);
    }
}
</script>

'Dog'クラスが'Animal'クラスを継承しています。'Dog'クラスは'Animal'クラスのプロパティとメソッドを引き継ぎ、さらに新しいメソッド'bark'を追加しています。

継承とメソッドのオーバーライド

class Vehicle {
    move() {
        console.log('車両が移動しています');
    }
}

class Car extends Vehicle {
    move() {
        console.log('車が道路を走っています');
    }
}

const myCar = new Car();
myCar.move();

👇出力結果

車が道路を走っています

このコードでは、'Car'クラスが'Vehicle'クラスを継承し、'move'メソッドをオーバーライド（上書き）しています。

継承に関するよくある質問

Q. 継承の利点は？

A. 継承の主な利点は、コードの再利用性を高め、階層的な構造を作れることです。共通の機能を親クラスに定義し、子クラスで特殊化することで、効率的にコードを管理できます。

Q. 多重継承はできる？

A. JavaScriptでは直接的な多重継承はサポートされていません。ただし、ミックスインパターンを使用することで、複数のオブジェクトの機能を1つのクラスに組み込むことができます。

Q. 継承の深さに制限はある？

A. 技術的には継承の深さに制限はありませんが、深すぎる継承は複雑性を増し、コードの理解と保守を難しくする可能性があります。一般的には、3〜4レベルを超えないことが推奨されます。

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