static::

スタティックコロンコロン（オブジェクト指向プログラミング）

意味遅延静的束縛

static::とは？

static::は、PHPの遅延静的束縛（Late Static Bindings）を実現するために使用される特殊な構文です。これにより、静的メソッドや静的プロパティを呼び出す際に、実際に呼び出されたクラスを参照できます。

static::の具体的な使い方

遅延静的束縛の基本例

class ParentClass {
    public static function whoAmI() {
        echo static::class;
    }
}

class ChildClass extends ParentClass {}

ParentClass::whoAmI();
echo "\n";
ChildClass::whoAmI();

👇出力結果

ParentClass
ChildClass

この例では、ParentClassで定義されたwhoAmIメソッドをParentClassとChildClassから呼び出しています。static::classにより、実際に呼び出されたクラス名が出力されます。

遅延静的束縛を使った動的な振る舞い

class Animal {
    protected static $sound = 'なし';
    
    public static function makeSound() {
        echo static::$sound;
    }
}

class Dog extends Animal {
    protected static $sound = 'ワン';
}

class Cat extends Animal {
    protected static $sound = 'ニャー';
}

Animal::makeSound();
echo "\n";
Dog::makeSound();
echo "\n";
Cat::makeSound();

👇出力結果

なし
ワン
ニャー

この例では、Animalクラスで定義されたmakeSoundメソッドを各サブクラスから呼び出しています。static::$soundにより、各クラスで定義された鳴き声が出力されます。

static::に関するよくある質問

Q. static::の用途は？

A. static::は遅延静的束縛を実現するために使用され、静的メソッドや静的プロパティを呼び出す際に、実際に呼び出されたクラスを参照できます。

Q. self::との違いは？

A. self::は常に現在のクラスを参照しますが、static::は実際に呼び出されたクラスを参照します。これにより、継承時により柔軟な動作が可能になります。

Q. いつ使うべき？

A. 継承を使用し、親クラスのメソッドを子クラスでオーバーライドする可能性がある場合に使用すると効果的です。特に、静的メソッドや静的プロパティを扱う際に有用です。

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