{category}

Python - マルチスレッド

threading.Semaphore

スレッディング・セマフォ(標準ライブラリ

意味 並列処理の同時実行数制御


threading.Semaphoreとは?

threading.Semaphoreは、同時に実行できるスレッドの数を制限するための仕組みです。Semaphoreは、内部にカウンターを持っており、スレッドがSemaphoreを獲得しようとするとカウンターが減少し、解放すると増加します。カウンターが0になると、スレッドはSemaphoreを獲得できるまで待機します。

threading.Semaphoreの具体的な使い方

リソース制限の例

import threading
import time
import random

max_connections = 3
semaphore = threading.Semaphore(max_connections)

def access_database(thread_id):
    with semaphore:
        print(f'スレッド {thread_id} がデータベースに接続しました')
        # データベース操作をシミュレート
        time.sleep(random.uniform(1, 3))
        print(f'スレッド {thread_id} がデータベース接続を解放しました')

def main():
    threads = []
    for i in range(10):  # 10個のスレッドを作成
        thread = threading.Thread(target=access_database, args=(i,))
        threads.append(thread)
        thread.start()

    for thread in threads:
        thread.join()

start_time = time.time()
main()
end_time = time.time()

print(f'全ての処理が完了しました。処理時間: {end_time - start_time:.2f}秒')

👇出力結果

スレッド 0 がデータベースに接続しました
スレッド 1 がデータベースに接続しました
スレッド 2 がデータベースに接続しました
スレッド 1 がデータベース接続を解放しました
スレッド 3 がデータベースに接続しました
スレッド 0 がデータベース接続を解放しました
スレッド 4 がデータベースに接続しました
スレッド 2 がデータベース接続を解放しました
スレッド 5 がデータベースに接続しました
...
スレッド 9 がデータベース接続を解放しました
全ての処理が完了しました。処理時間: 9.34秒

この例では、threading.Semaphoreを使用して、同時にデータベースにアクセスできるスレッドの数を最大3つに制限しています。access_database関数は、データベースへの接続とクエリ実行をシミュレートしています。Semaphoreを使うことで、同時に実行されるスレッドの数を制限し、データベースへの接続数を管理できます。10個のスレッドが作成されますが、同時に実行されるのは最大3つまでです。各スレッドの処理時間はランダムに設定されており、より現実的なシナリオをシミュレートしています。

threading.Semaphoreに関するよくある質問

Q. Semaphoreの使い方は?
A. Semaphoreの基本的な使い方は以下の通りです: 1. semaphore = threading.Semaphore(n)でnを同時アクセス数としてSemaphoreオブジェクトを作成 2. semaphore.acquire()でセマフォを獲得(カウンターが0の場合は待機) 3. クリティカルセクションの処理を実行 4. semaphore.release()でセマフォを解放 または、with文を使用して自動的にセマフォの獲得と解放を行うこともできます: with semaphore: # クリティカルセクションの処理
Q. SemaphoreとLockの違いは?
A. 主な違いは以下です: 1. Semaphoreは複数のスレッドが同時にリソースにアクセスすることを許可できる 2. Lockは一度に1つのスレッドのみがリソースにアクセスできる 3. Semaphoreは内部カウンターを持ち、同時アクセス数を制御できる 4. Lockは単純に獲得と解放の2状態のみを持つ 5. Semaphoreは複数のリソースへのアクセス制御に適している
Q. Semaphoreの用途は?
A. Semaphoreの主な用途は以下の通りです: 1. データベース接続プールの管理 2. ネットワーク接続数の制限 3. リソースプールの管理(例:スレッドプール) 4. 生産者-消費者問題の解決 5. I/O操作の同時実行数の制限 6. システムリソースの使用量制御 これらの状況で、Semaphoreを使用することで、リソースの過剰な使用を防ぎ、システムの安定性と効率性を向上させることができます。

threading.Semaphoreが学べる書籍の紹介

「プログラミング単語帳」を使って、プログラミングの単語を英単語のように学習してみませんか?
プログラミング単語帳には、Pythonのthreading.Semaphoreやrandom、pickle、tkinter、などのような実務でよく使われる単語が数百以上収録されています。
この書籍には、プログラミングの単語の意味や読み方、単語の使い方がわかる例文などが掲載されており、いつでもどこでもプログラミングの学習ができます。

よく使われる単語にだけ絞って学習することができるので、効率的にプログラミングが学習できます。

1日5分の暗記でプログラミンが身に付く!プログラミング単語帳 公式ストアで発売中!

HTML編、CSS編、JavaScript編、PHP編、Ruby編、その他単語編の6シリーズ分が公式ストアにて販売中です。気になった方はぜひ購入してみてください。


Pythonを学べる「プログラミング単語帳」アプリ

プログラミング単語帳がアプリになりました!Pythonはもちろん、10種類のプログラミング言語の中から、よく使われる単語をスマホで学習できます。

収録単語は2,000単語以上!
現在は、HTML、CSS、JavaScirpt、PHP、Laravel、Ruby、Python、MySQL、Linux、など10カテゴリーの単語帳が1つのアプリに収録されています。

いつでも、どこでも、隙間時間を有効活用して、プログラミングを効率的に学べるので、ぜひダウンロードしてみてください。

2024年7月アップデート情報:「Laravel」カテゴリーが追加されましました!

2024年8月アップデート情報:「MySQL」「Linux」カテゴリーが追加されましました!


関連するそのほかの単語

random

乱数を作る

種類: 数学関連

pickle

Pythonオブジェクト保存

種類: データ交換

tkinter

Pythonに最初から入っているGUIツール

種類: GUIフレームワーク

opencv

画像認識・処理の専門家

種類: 画像処理

in

含まれているか

種類: メンバーシップ演算子