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Python - マルチプロセス

multiprocessing.Pool

マルチプロセッシング プール(標準ライブラリ

意味 並列処理で作業を効率化


multiprocessing.Poolとは?

multiprocessing.Poolは、Pythonのマルチプロセス処理において、複数のプロセスをプールして管理し、それらに作業を効率的に割り当てるための仕組みです。 大量のデータに対して同じ処理を何度も行いたい場合に、multiprocessing.Poolを使うことで、簡単に並列処理を実装し、処理時間を大幅に短縮することができます。

multiprocessing.Poolの具体的な使い方

並列データ処理

import multiprocessing
import time

def process_data(number):
    time.sleep(1)  # 重い処理をシミュレート
    return number ** 2

if __name__ == '__main__':
    data = list(range(10))

    # シングルプロセスでの処理
    start_time = time.time()
    single_result = [process_data(num) for num in data]
    single_time = time.time() - start_time

    # マルチプロセスでの処理
    start_time = time.time()
    with multiprocessing.Pool() as pool:
        multi_result = pool.map(process_data, data)
    multi_time = time.time() - start_time

    print(f'結果: {multi_result}')
    print(f'シングルプロセス処理時間: {single_time:.2f}秒')
    print(f'マルチプロセス処理時間: {multi_time:.2f}秒')
    print(f'高速化率: {single_time / multi_time:.2f}倍')

👇出力結果

結果: [0, 1, 4, 9, 16, 25, 36, 49, 64, 81]
シングルプロセス処理時間: 10.01秒
マルチプロセス処理時間: 2.52秒
高速化率: 3.97倍

このコードは、multiprocessing.Poolを使用して、データの並列処理を行う例です。 process_data関数は、与えられた数値を2乗する処理を行います。time.sleep(1)で1秒の遅延を入れることで、重い処理をシミュレートしています。 メイン部分では、0から9までの数値リストに対して処理を行います。まず、シングルプロセスで処理を行い、その後multiprocessing.Poolを使用してマルチプロセスで同じ処理を行います。 pool.map()メソッドを使用することで、process_data関数をデータリストの各要素に対して並列に適用します。 最後に、両方の処理時間を比較し、マルチプロセス処理による高速化率を計算します。 この例では、CPUバウンドな処理を並列化することで、処理時間を大幅に短縮できることを示しています。特に、大量のデータに対して同じ処理を繰り返し適用する場合に、multiprocessing.Poolは非常に効果的です。

multiprocessing.Poolに関するよくある質問

Q. Poolの最適なプロセス数は?
A. 最適なプロセス数は、タスクの性質とマシンのCPUコア数に依存します。一般的には、CPUコア数と同じか、少し多い程度のプロセス数が効果的です。ただし、I/O待ちの多いタスクではより多くのプロセスが有効な場合もあります。
Q. Poolを使うべき場合は?
A. Poolは、同じ処理を大量のデータに対して並列に行う場合に適しています。例えば、大量の画像処理、数値計算、データ分析などのタスクで効果的です。ただし、プロセス間通信が頻繁に必要な場合はPoolよりも他の並列処理手法が適している可能性があります。
Q. Poolのメモリ使用量は?
A. Poolは各ワーカープロセスでPythonインタープリタを起動するため、メモリ使用量が増加します。大量のデータを処理する場合は、メモリ使用量に注意が必要です。必要に応じて、chunksize引数を使ってデータを分割して処理することでメモリ使用量を抑えることができます。

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