sar

サー（システムモニタリングとトラブルシューティング）

意味システム活動レポート

sarとは？

sarはSystem Activity Reportの略で、CPUやメモリ、ディスクI/Oなど、システムの様々な活動を記録し、レポートするLinuxコマンドです。過去のデータも含めて、システムのパフォーマンスを分析するのに役立ちます。

sarの具体的な使い方

CPU使用率の監視例

$ sar -u 5 3

👇出力結果

Linux 5.4.0-42-generic (hostname)     2023年05月01日  _x86_64_    (4 CPU)

10:00:01     CPU     %user     %nice   %system   %iowait    %steal     %idle
10:00:06     all      2.05      0.00      1.02      0.00      0.00     96.93
10:00:11     all      1.98      0.00      0.99      0.00      0.00     97.03
10:00:16     all      2.01      0.00      1.00      0.00      0.00     96.99

Average:     all      2.01      0.00      1.00      0.00      0.00     96.98

この例では、5秒間隔で3回、CPUの使用状況を表示します。-uオプションはCPU使用率を示し、5は間隔（秒）、3は繰り返し回数を表します。

メモリ使用状況の監視例

$ sar -r 2 4

👇出力結果

Linux 5.4.0-42-generic (hostname)     2023年05月01日  _x86_64_    (4 CPU)

10:15:01    kbmemfree   kbavail kbmemused  %memused kbbuffers  kbcached  kbcommit   %commit  kbactive   kbinact   kbdirty
10:15:03      2451052   6531248   5741512     70.09     37456   4408916  10245632     62.47   4521544   3698260        36
10:15:05      2450924   6531120   5741640     70.09     37456   4408916  10245632     62.47   4521672   3698260        36
10:15:07      2450796   6530992   5741768     70.09     37456   4408916  10245632     62.47   4521800   3698260        36
10:15:09      2450668   6530864   5741896     70.09     37456   4408916  10245632     62.47   4521928   3698260        36

Average:      2450860   6531056   5741704     70.09     37456   4408916  10245632     62.47   4521736   3698260        36

この例では、2秒間隔で4回、メモリの使用状況を表示します。-rオプションはメモリ使用率を示し、2は間隔（秒）、4は繰り返し回数を表します。

ディスクI/Oの監視例

$ sar -b 3 3

👇出力結果

Linux 5.4.0-42-generic (hostname)     2023年05月01日  _x86_64_    (4 CPU)

10:30:01          tps      rtps      wtps   bread/s   bwrtn/s
10:30:04         8.33      0.33      8.00      2.67    330.67
10:30:07        10.00      0.67      9.33      5.33    378.67
10:30:10         7.67      0.33      7.33      2.67    298.67

Average:         8.67      0.44      8.22      3.56    336.00

この例では、3秒間隔で3回、ディスクI/Oの状況を表示します。-bオプションはディスクI/O統計を示し、3は間隔（秒）、3は繰り返し回数を表します。

sarに関するよくある質問

Q. sarコマンドの主な用途は？

A. sarコマンドの主な用途は、システムのパフォーマンスデータを収集し、レポートすることです。CPU使用率、メモリ使用量、ディスクI/O、ネットワークトラフィックなど、様々なシステムリソースの統計情報を提供します。これにより、システム管理者はシステムのボトルネックを特定し、パフォーマンスの問題を診断できます。

Q. sarでデータを保存できますか？

A. はい、sarコマンドはデータを保存できます。-oオプションを使用して、収集したデータをバイナリファイルに保存できます。例えば、「sar -o /tmp/sardata 5 12」というコマンドは、5秒間隔で12回データを収集し、/tmp/sardataファイルに保存します。後で「sar -f /tmp/sardata」コマンドを使用して、保存したデータを表示できます。

Q. sarの結果の見方がわかりません

A. sarの結果は通常、列形式で表示されます。各列は特定のメトリクスを表しています。例えば、CPU統計の場合、%user（ユーザーモードでのCPU使用率）、%system（システムモードでのCPU使用率）、%idle（アイドル状態のCPU）などがあります。時間ごとの値と平均値が表示されるので、時系列でのシステムの動作を把握できます。詳細な意味は「man sar」コマンドで確認できます。

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