smartctl

スマートシーティーエル（ストレージと設備管理）

意味ディスク健康状態チェック

smartctlとは？

smartctlは、LinuxでSMART（Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology）機能を持つハードディスクやSSDの健康状態を確認するためのコマンドラインツールです。ディスクの温度、エラー率、残存寿命などの重要な情報を提供します。

smartctlの具体的な使い方

ディスクの健康状態チェック

$ sudo smartctl -H /dev/sda

👇出力結果

smartctl 7.1 2019-12-30 r5022 [x86_64-linux-5.4.0-72-generic] (local build)
Copyright (C) 2002-19, Bruce Allen, Christian Franke, www.smartmontools.org

=== START OF READ SMART DATA SECTION ===
SMART overall-health self-assessment test result: PASSED

この例では、/dev/sda デバイス（通常は最初のハードディスク）の全体的な健康状態をチェックします。-H オプションは健康状態のみを表示することを意味します。

詳細なSMART属性の表示

$ sudo smartctl -A /dev/sda

👇出力結果

smartctl 7.1 2019-12-30 r5022 [x86_64-linux-5.4.0-72-generic] (local build)
Copyright (C) 2002-19, Bruce Allen, Christian Franke, www.smartmontools.org

=== START OF READ SMART DATA SECTION ===
SMART Attributes Data Structure revision number: 16
Vendor Specific SMART Attributes with Thresholds:
ID# ATTRIBUTE_NAME          FLAGS    VALUE WORST THRESH FAIL RAW_VALUE
  1 Raw_Read_Error_Rate     PO-R--   100   100   000    -    0
  5 Reallocated_Sector_Ct   PO--CK   100   100   000    -    0
  9 Power_On_Hours          -O--CK   099   099   000    -    4526
 12 Power_Cycle_Count       -O--CK   099   099   000    -    39
...

この例では、/dev/sda デバイスの詳細なSMART属性を表示します。-A オプションは全てのSMART属性を表示することを意味します。各属性の現在値、最悪値、しきい値などが表示されます。

短時間のセルフテスト実行

$ sudo smartctl -t short /dev/sda

👇出力結果

smartctl 7.1 2019-12-30 r5022 [x86_64-linux-5.4.0-72-generic] (local build)
Copyright (C) 2002-19, Bruce Allen, Christian Franke, www.smartmontools.org

=== START OF OFFLINE IMMEDIATE AND SELF-TEST SECTION ===
Selecting short self-test.
Self-test will begin in 10 seconds.
Test will complete after Tue May  4 15:32:18 2023 JST
Use smartctl -X to abort test.

この例では、/dev/sda デバイスに対して短時間のセルフテストを実行します。-t short オプションは短時間のセルフテストを開始することを意味します。テスト完了後、結果を確認するには別のコマンドを使用する必要があります。

smartctlに関するよくある質問

Q. SMARTって何ですか？

A. SMARTは「Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology」の略で、ハードディスクやSSDの健康状態を監視し、潜在的な問題を事前に検出するための技術です。

Q. smartctlの結果の見方は？

A. 主に「SMART overall-health self-assessment test result」を確認します。「PASSED」なら問題ありません。各属性の「VALUE」が「THRESH」より高ければ正常です。

Q. どのくらいの頻度でチェックすべき？

A. 定期的に（例：月1回）チェックすることをお勧めします。また、ディスクの挙動が不安定になった時や、重要なデータを保存する前にも確認するとよいでしょう。

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