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Python - その他

operator

オペレーター(標準ライブラリ

意味 演算子機能拡張


operatorとは?

Pythonでは、+ や - などの演算子はそのままでは数値演算にしか使えませんが、operatorモジュールを使うと、独自のクラスに対してもこれらの演算子を使えるように拡張できます。例えば、独自のクラスで「+」演算子を使って独自の計算処理を実装したりできます。

operatorの具体的な使い方

演算子の実装例

from operator import add, mul

class Vector:
    def __init__(self, x, y):
        self.x = x
        self.y = y
    
    def __add__(self, other):
        return Vector(self.x + other.x, self.y + other.y)
    
    def __mul__(self, scalar):
        return Vector(self.x * scalar, self.y * scalar)
    
    def __str__(self):
        return f'Vector({self.x}, {self.y})'

# ベクトルの作成
v1 = Vector(1, 2)
v2 = Vector(3, 4)

# addを使用してベクトルの加算
result_add = add(v1, v2)
print(f'加算結果: {result_add}')

# mulを使用してベクトルのスカラー倍
result_mul = mul(v1, 3)
print(f'スカラー倍結果: {result_mul}')

👇出力結果

加算結果: Vector(4, 6)
スカラー倍結果: Vector(3, 6)

この例では、operatorモジュールのaddとmul関数を使用して、カスタムクラスVectorの加算とスカラー倍演算を実装しています。Vectorクラスは__add__と__mul__メソッドを定義しており、これらのメソッドがoperator.addとoperator.mulによって呼び出されます。これにより、ベクトルの加算や乗算を直感的に行うことができます。

関数型プログラミングでの使用例

from operator import itemgetter
from functools import reduce

# 商品データのリスト
products = [
    {'name': 'りんご', 'price': 100, 'quantity': 3},
    {'name': 'バナナ', 'price': 80, 'quantity': 5},
    {'name': 'オレンジ', 'price': 120, 'quantity': 2}
]

# 合計金額を計算
total = reduce(lambda x, y: x + y['price'] * y['quantity'], products, 0)
print(f'合計金額: {total}円')

# 価格でソート
sorted_products = sorted(products, key=itemgetter('price'))
print('\n価格順に並べ替え:')
for product in sorted_products:
    print(f'{product["name"]}: {product["price"]}円')

👇出力結果

合計金額: 820円

価格順に並べ替え:
バナナ: 80円
りんご: 100円
オレンジ: 120円

この例では、operatorモジュールのitemgetter関数を使用して、関数型プログラミングのアプローチで商品データを処理しています。reduceとラムダ関数を組み合わせて合計金額を計算し、itemgetterを使用して商品を価格順にソートしています。itemgetterは、辞書やオブジェクトから特定のキーや属性を取得する関数を生成するため、ソートキーとして使用すると便利です。

operatorに関するよくある質問

Q. operatorモジュールの主な用途は?
A. operatorモジュールの主な用途は、演算子をファーストクラスオブジェクトとして扱うことです。これにより、演算子を関数のように扱えるようになり、高階関数(map, filter, reduceなど)と組み合わせて使用したり、カスタムクラスに対して演算子の動作を定義したりすることができます。
Q. 独自クラスで演算子を使うには?
A. 独自クラスで演算子を使うには、その演算子に対応する特殊メソッドを定義します。例えば、加算(+)演算子を使うには__add__メソッドを、減算(-)演算子を使うには__sub__メソッドを定義します。これらのメソッド内で、演算子が使われたときの動作を定義することで、独自クラスのインスタンスに対して演算子を使用できるようになります。
Q. operatorとlambdaの違いは?
A. operatorモジュールの関数とlambda関数は似たような目的で使用されることがありますが、いくつかの違いがあります。operatorモジュールの関数は事前に定義された組み込み関数であるため、lambdaよりも高速です。また、operatorの関数は名前付きで、コードの可読性が高くなります。一方、lambdaは任意の式を含む匿名関数を作成できるため、より柔軟性があります。単純な操作にはoperatorを、複雑な操作にはlambdaを使用するのが一般的です。

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